七五三の儀式を単なるお参りに留めてしまうのは問題なのでしょうか?
神社への参拝だけでも大丈夫なのでしょうか。
祈祷を行うためには、着物の準備やお金、時間が必要です。
そこで、七五三を単なる参拝にする意義や祈祷の必要性、参拝だけのマナーについて見てみましょう。
七五三 参拝だけで良いの?
七五三の本来の目的は、「これまでの子供の健康な成長に感謝し、今後も健やかな成長と保護を祈る行事」です。
昔から、氏神さまへの感謝を表現するのが一般的でした。
かつては3歳、5歳、7歳ごとに特定の着物を着て特定の儀式を行うのが一般的でしたが、現代ではそれほど重要視されていないようです。
そのため、現在の七五三は「神社に行き、神様に感謝し、これからの成長を祈る」ことができればそれで良いとされています。
その意義を理解した上で、七五三を参拝だけで行う家庭も増えています。感情を優先する人もいます。
しかし、祈祷のために初穂料を支払い、「祈祷」を受けることと、賽銭箱の前で「参拝」をすることの違いは何でしょうか?
参拝と祈祷、その違いは?
詳細には違いがありますが、基本的には「どの程度神様に真剣に願いを捧げるか」の違いです。
神社で祈祷を依頼すると、初穂料などの供え物を提供し、神主が正式な儀式を行います。その意味は「感謝と子供の健康な成長と保護」です。
一方、賽銭箱の前で祈る「参拝」は、公式には「略式参拝」と呼ばれます。正式な儀式まではいかないものの、神様への感謝や願いを表現する手段です。
つまり、「どの程度正式な儀式を行うか」の違いはありますが、基本的な意味は同じです。儀式を重視する家庭は祈祷を行い、そうでない家庭は「略式参拝」で良いと考えられます。
七五三で祈祷をしない影響は?
では、祈祷をしないことによる影響は何でしょうか?
掲示板などを見ると…
・親としての責任を果たしたい
・七五三で最も重要だと感じる
・将来、子供に質問されたときのため
といった理由で祈祷を行う親が多いようです。
しかし、具体的な影響としては…
・家族が七五三をどのように祝いたいか
・親族の七五三に対する価値観
という要素を考慮すれば、祈祷を行わないことに特に大きな影響はないと考えられます。
例えば、厄年で厄払いをしっかり行いたい場合は、祈祷を依頼する方が良いでしょう。
しかし、七五三の祝いとしての祈祷も略式参拝も、神様への感謝の表現という観点からは、本質的な違いはないと言えます。
一方で、正式な祈祷を行うためには、着物のレンタルや子供が不機嫌にならないようにスケジューリングするなど、費用や時間が必要です。
祈祷の予約がなければ、天気の良い日を選んで参拝することも可能です。各家庭や子供に合わせた祝い方が最善だと考えられます。
祈祷を省いた七五三での適切な服装は何か?
七五三と言えば、着物を着て神社へ行くという伝統的なイメージが強いです。
しかし、祈祷を省いた場合には、カジュアルな服装でも問題ありません。
具体的には、父親はスーツ、母親はワンピース、女の子はワンピースやドレス、男の子はジャケットやシャツにパンツというような服装が考えられます。
もちろん、周りが全員和装だと少し違和感を感じるかもしれませんが、必ずしも気にする必要はありません。
それでも気になる場合、神社が混雑しない日に参拝を設定することをおすすめします。
平日や午後、または七五三のシーズン外に参拝することで、気兼ねなく参拝が可能です。
また、記念写真を撮ることも考慮に入れ、少し華やかな服装を選ぶとお祝いの雰囲気が出ます。
七五三の記念写真はスナップで良いのか?
七五三の祝いをそこまで重視しない場合、スナップ写真でも十分な記念になります。
特に、子供が社殿前で撮った写真や家族全員で撮った写真は大切な記念になるでしょう。
また、「出張撮影」としてプロのカメラマンに現地で撮影してもらうのも一つの選択肢です。
祈祷をしない七五三で、千歳飴はどうするべきか?
七五三の行事には欠かせない「千歳飴」ですが、通常は祈祷を受けた神社で手に入れることができます。
祈祷をしない場合には、自分で千歳飴を購入し、子供に持たせることで、七五三の雰囲気を出すことが可能です。
七五三の季節になると、スーパーやオンラインショップでも千歳飴が購入できます。
七五三の参拝についてまとめ
七五三の祝い方は家庭により様々で、各家庭が最適な方法を選ぶべきです。
神社に参拝せず、食事だけを楽しむ家庭もあれば、記念写真だけを撮る家庭もあります。
どの方法を選んでも、最も大切なことは「子供の成長を感謝し、これからの健康な成長を願う」ことです。
その日が幸せな記念日となることを心から願います。